Program

誰でも楽しめる!無料プログラム Free program that anyone can enjoy!

電子音楽の部屋

檜垣智也がキュレーションするリスニングルーム

音楽家・作曲家・アクースモニウム(電子音響音楽の演奏装置)パフォーマーとして活躍する檜垣智也がキュレーションした電子音楽をお楽しみいただける入退場自由なリスニングルーム。
今回は「共産国(時代)の電子音楽」をキーワードにキュレーション。ポーランドの作曲家ジグムント・クラウゼの珍しい電子音楽など、オリジナリティ溢れる知られざる音楽を紹介します。また今回も、新進気鋭のアーティストからアマチュアの作品、学生による作品まで世界中に幅広くアンテナを張ってチョイス。
「電子音楽ってなに?どんなもの?」と、ちょっとだけのぞいてみるもよし、お目当てのアーティストたちのサウンドに真摯に向き合うのもよし。あなたらしい聴き方で、電子音楽を気軽にお楽しみください。

fujikura-comment
こちらも毎回、檜垣智也さんにお願いして、いろんな作品を集めていただいています。
やはり、電子音楽の素晴らしい所は、音楽を勉強して作曲をしている方も電子音楽を作れますが、音楽を特に学校などで勉強しなかった人でも、素晴らしい電子音楽が作れる、という所にあると思います。いろんな生活をしている方、いろんな人生を送っている方々で、電子音楽を作っているクリエーターを檜垣さんに探していただき、作品をボンクリで発表したい、というのが僕の毎年の願いであります。
昼間に音楽に関係ないお仕事をなさった後、夜や週末に電子音楽を作られているんでしょうか。そんな時、もしご家族がいたら、ご家族の方たちはなんと思っていらっしゃるのでしょうか。部屋から不思議な音が漏れて聞こえているのでしょうか、それとも隠れて作っていらっしゃるのでしょうか。そういう音楽制作って素敵ですね。

information
日程 2023.7.7(金) 14:00~21:00、
7.8(土) 11:00~19:00
会場 アトリエイースト、アトリエウエスト(B1F)
チケット 入場料無料・入退場自由 Admission free, Come and go as you please
監修 檜垣智也 Supervisor: Higaki Tomonari

監修ノート 文:檜垣智也

今回のテーマは「共産国(時代)の電子音楽」。スロバキア滞在中の藤倉さんから「古い共産国時代の放送局の建物でリハーサルしていて、そこで作られた共産国時代の電子音楽(中略)を見せてもらいました。」とメールが届き、今回のやりとりが始まりました。すかさずボンクリでいつか紹介しようとあたためていた東欧ポーランドを代表するコンポーザー・ピアニストのジグムント・クラウゼ(1938-)の珍しいインスタレーション音楽を核とすることにしました。
他には昨年亡くなったロシアのエドゥアルド・アルチェミエフ(1937-2022)による「惑星ソラリス」(アンドレイ・タルコフスキー監督)の映画音楽や、リトアニア出身のクララ・ロックモア(1911-1998)が手を触れずに演奏するロシア産電子楽器「テルミン」で演奏した録音音源を中心に様々な共産国(時代)に関わる作品をプログラムしました。
共産国の多くは芸術表現を統制しましたが、西側諸国から滲み出てくる情報と流行を手がかりとしながら、独自の展開をみせている点は見逃せません。電子音楽の黎明期には、共産国にも実際に個性的で素晴らしい電子音楽スタジオが、フランスや西ドイツと同じくラジオ放送局の中に設置されました。現在、ロシアのウクライナ侵略や中国の覇権戦略など様々な問題がありますが、たとえ許しがたい国の行動があったとしても、音楽に静かに耳を傾けるような心の交流と相互理解を絶やさないことが、世界へ向けた平和へのメッセージになるはずです。
また今回も変わらず、プロの作曲家のみならず、学生さん、ほかに仕事をもちながら創作している方、退職を機に作曲を始めた方など、様々なバックボーンと世代の作品を集めました。ボンクリらしく新作もたくさん届きました。お目当てをたっぷりと、電子音楽未体験の方はカジュアルに、あなたらしくお楽しみいただければ幸いです。
なおプログラムのリサーチには、電子音楽家の有馬純寿さんと李英姿さんにご協力いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

プログラム別スケジュール

※[W]アトリエ・ウエスト、[E]アトリエ・イースト

プログラムA|共産国(時代)の音楽:ジグムント・クラウゼ作品
7月7日(金)14:00[W] 15:56[E] 18:44[W]
7月8日(土)11:00[W] 13:51[E] 15:51[W]

プログラムB|共産国(時代)の音楽:クララ・ロックモア演奏作品
7月7日(金)14:38[W] 16:35[E] 19:22[W]
7月8日(土)11:39[W] 14:30[E] 16:30[W]

プログラムC|共産国(時代)の音楽:エドゥアルド・アルチェミエフ作品
7月7日(金)15:03[W] 17:01[E] 19:47[W]
7月8日(土)12:05[W] 14:56[E] 17:51[W]

プログラムD|共産国(時代)の音楽:ジョルジュ・リゲティ、クシシュトフ・ヴォレック、イアンク・ドゥミトレスク、アナ・マリア・アヴラム、ヴラダン・ラドヴァノビッチ作品
7月7日(金)15:33[W] 18:03[E]
7月8日(土)12:36[W] 15:58[E] 16:56[W]

プログラムE|共産国(時代)の音楽:イヴォ・マレク、張小夫、ポール・ピニョン、ゾルターン・ポングラーチ作品
7月7日(金)16:27[W] 18:57[E]
7月8日(土)11:00[E] 13:31[W] 16:52[E]

プログラムF|大塚勇樹/Molecule Plane、渡辺愛、牛山泰良、東野珠実、佐藤亜矢子、天野知亜紀作品
7月7日(金)14:31[E] 17:21[W] 20:17[W]
7月8日(土)11:55[E] 14:26[W] 17:46[E]

プログラムG|ミユタシマヤ、石原遼太郎、坂野伊和男、中島弘至、成田和子、岡田智則、永松ゆか作品
7月7日(金)15:16[E] 18:05[W] 20:21[E]
7月8日(土)12:40[E] 15:11[W] 18:21[W]

プログラムH|李英姿、杉浦菜月、新美 術、田代啓希、石川泰昭作品
7月7日(金)14:00[E] 17:32[E] 19:51[E]
7月8日(土)13:20[E] 15:27[E] 18:30[E]

※各プログラムの開始時間は、前後することがあります。ご了承ください。


部屋別スケジュール

▼アトリエ・ウエスト
7月7日(金)
14:00 プログラムA
14:38 プログラムB
15:03 プログラムC
15:33 プログラムD
16:27 プログラムE
17:21 プログラムF
18:05 プログラムG
18:44 プログラムA
19:22 プログラムB
19:47 プログラムC
20:17 プログラムF
▼アトリエ・ウエスト
7月8日(土)
11:00 プログラムA
11:39 プログラムB
12:05 プログラムC
12:36 プログラムD
13:31 プログラムE
14:26 プログラムF
15:11 プログラムG
15:51 プログラムA
16:30 プログラムB
16:56 プログラムD
17:51 プログラムC
18:21 プログラムG
▼アトリエ・イースト
7月7日(金)
14:00 プログラムH
14:31 プログラムF
15:16 プログラムG
15:56 プログラムA
16:35 プログラムB
17:01 プログラムC
17:32 プログラムH
18:03 プログラムD
18:57 プログラムE
19:51 プログラムH
20:21 プログラムG
▼アトリエ・イースト
7月8日(土)
11:00 プログラムE
11:55 プログラムF
12:40 プログラムG
13:20 プログラムH
13:51 プログラムA
14:30 プログラムB
14:56 プログラムC
15:27 プログラムH
15:58 プログラムD
16:52 プログラムE
17:46 プログラムF
18:30 プログラムH

Program notes

プログラムA|共産国(時代)の音楽:ジグムント・クラウゼ作品
(1)ジグムント・クラウゼ「空間音楽コンポジション」(スタジオ・バージョン)(1968)
(2)ジグムント・クラウゼ「雅な祝祭と牧歌」(1974)
プログラムB|共産国(時代)の音楽:クララ・ロックモア テルミン演奏作品
(1)ヨハン・マッテゾン「エア」
(2)ガスパール・カサド「愛の言葉」
(3)フレデリック・ショパン「ノクターン嬰ハ長調」
(4)ヨハン・セバスチャン・バッハ「G線上のアリア」
(5)ジョージ・ガーシュウィン「サマータイム」
(6)マヌエル・ポンセ「エストレリータ」
プログラムC|共産国(時代)の音楽:エドゥアルド・アルチェミエフ作品
エドゥアルド・アルチェミエフ CD「アンドレイ・タルコフスキー vol.3 《惑星ソラリス》」より第1、4、6、9、11、12、15、16トラック(1972)

プログラムD|共産国(時代)の音楽:ジョルジュ・リゲティ、クシシュトフ・ヴォレック、イアンク・ドゥミトレスク、アナ・マリア・アヴラム、ヴラダン・ラドヴァノビッチ作品
(1)ジョルジュ・リゲティ「グリッサンディ」(1957)
(2)クシシュトフ・ヴォレック「モービル・ヴァリエーションズ」(2007)
(3)イアンク・ドゥミトレスク「Hazard and Tectonics I」(2009-2013)
(4)アナ・マリア・アヴラム「Metalstorm I」(2012)
(5)ヴラダン・ラドヴァノビッチ「Recorded」
プログラムE|共産国(時代)の音楽:イヴォ・マレク、張小夫、ポール・ピニョン、ゾルターン・ポングラーチ作品
(1)イヴォ・マレク「Luminétude」(1968)
(2)張小夫「異世界のダイアローグ」
(3)ポール・ピニョン「Z」(1987)
(4)ゾルターン・ポングラーチ「144 Hang」(1977)
プログラムF|大塚勇樹/Molecule Plane、渡辺愛、牛山泰良、東野珠実、佐藤亜矢子、天野知亜紀作品
(1)大塚勇樹/Molecule Plane「Coven」(2023、初演)
(2)渡辺愛「忘却(Be ⁷記得)」(2023、日本初演)
(3)牛山泰良「xxxxx刹那」(2020)
(4)東野珠実「綬(おぶさ)S.R.」(1998、初演)
(5)佐藤亜矢子「Intersection」(2023、初演)
(6)天野知亜紀「断片化された阿部家の風景」(2023)
プログラムG|ミユタシマヤ、石原遼太郎、坂野伊和男、中島弘至、成田和子、岡田智則、永松ゆか作品
(1)ミユタシマヤ「Section 1 継承」(2023、初演)
(2)石原遼太郎「尾鉱」(2023、初演)
(3)坂野伊和男「retroaction」(2023、初演)
(4)中島弘至「遥かなる旅」(2023、初演)
(5)成田和子「積層」(2023)
(6)岡田智則「8.6元安川」(2017)
(7)永松ゆか「TransitionTV」(2023)
プログラムH|李英姿、杉浦菜月、新美 術、田代啓希、石川泰昭作品
(1)李英姿「老北京胡同」(2017)
(2)杉浦菜月「unibirth」(2022)
(3)新美 術「伊勢湾ピアノのための 平均律曲集 第1番 ハ長調」(2023、初演)
(4)田代啓希「Pleiades」(2023、初演)
(5)石川泰昭「石の音楽 20230525」(2023、初演)
※プログラムHは全作4チャンネル作品です。

出品アーティスト Artist

・アナ・マリア・アヴラム Ana-Maria Avram
・天野知亜紀 Amano Chiaki
・エドゥアルド・アルチェミエフ Edward Artemiev
・石川泰昭 Ishikawa Yasuaki
・石原遼太郎 Ishihara Ryotaro
・クシシュトフ・ヴォレック Krzysztof Wolek
・牛山泰良 Ushiyama Taira
・大塚勇樹/Molecule Plane Yuki Ohtsuka/Molecule Plane
・岡田智則 Okada Tomonori
・ジグムント・クラウゼ Zygmunt Krauze
・佐藤亜矢子 Sato Ayako
・杉浦菜月 Sugiura Natsuki
・ミユタシマヤ Tashimaya Miyu
・田代啓希 Tashiro Hiroki
・張 小夫 Zhang Xiaofu
・東野珠実 Tono Tamami
・イアンク・ドゥミトレスク Iancu Dumitrescu
・永松ゆか Nagamatsu Yuka
・中島弘至 Nakajima Koji
・成田和子 Narita Kazuko
・新美 術 Niimi Toru
・坂野伊和男 Banno Iwao
・ポール・ピニョン Paul Pignon
・ゾルターン・ポングラーチ Zoltán Pongrácz
・イヴォ・マレク Ivo Malec
・ヴラダン・ラドヴァノビッチ Vladan Radovanović
・李 英姿 Yingzi Li
・ジョルジュ・リゲティ György Ligeti
・クララ・ロックモア Clara Rockmore
・渡辺 愛 Watanabe Ai

交通アクセス
東京芸術劇場
東京都豊島区西池袋1丁目8-1
JR・東京メトロ・東武東上線・西武池袋線 池袋駅西口より徒歩2分
駅地下通路2b出口と直結しています


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